鍼灸コラムは前回に引き続き、肩こりについてです!
肩こりの原因は様々で今回は特に当院でも多くの患者様が
来院される「頚椎症性神経根症」をご紹介いたします!
・頚椎症性神経根症とは?
首の骨(頚椎)は7つの骨から構成されており、
積み木のように積み重なった構造をしています。
頚椎の中心部には脊髄が通っており、首の骨と骨の間から
8対の神経が首、肩、腕や手に向かって伸びています。
その頚椎が変形することで首から指先までつながる神経の
根本が圧迫されて首や肩、腕に痛み、コリ、痺れなどを
引き起こす疾患を「頚椎症性神経根症」と呼びます。
・頚椎のどこが変形するの?
椎間板:骨と骨の間にあるクッション材の椎間板が日常の
不良姿勢や加齢によって潰されて神経を圧迫してしまう。
骨棘:骨の端がトゲ状になったものが神経をつついてしまう。
など理由は様々です。
・頚椎症性神経根症の特徴は?
特徴的な症状は頚椎の後屈によってズキン、ズーンという
性状の痛みが誘発されることです。
これを日常動作に置き換えると
・うがいをする、目薬をさす
・洗濯物を干す ・美容院でのシャンプー
などの動作になります。
・頚椎症性神経根症の治療法は?
首の神経根が圧迫を受けている位置により疼痛の領域が
違うため、しっかりと触診や問診を行い
痛み、コリ、痺れの原因となっている障害部位に鍼を行います。
・疼痛領域の例として
・骨の2つ目と3つ目の神経根が障害を受けた場合は、
首の上部に症状が
・4つ目と5つ目の神経根が障害を受けた場合は、
首の下部から肩甲骨上部にかけての症状が
・6つ目と7つ目の神経根が障害を受けた場合は、
肩甲骨の間にかけての症状が現れやすいです。
上記のような圧迫を受けている神経根の周囲の筋肉には強い圧痛や硬結が表れていることが多いので、そちらを治療点とし、
鍼灸治療を行ってまいります。